「式内社」生國魂神社(いくくにたま) HOME blog

鎮座地 〒543-0071 大阪府大阪市天王寺区生玉町13-9 旧摂津国 東成郡  
電話  06-6771-0002
旧社格等  官幣大社(現別表神社)
式内社 攝津國東生郡 難波坐生國咲國魂神社二座 並名神大 月次相嘗新嘗
御祭神  ・生嶋神
 ・足嶋神
(配祀)
 ・大物主神
御由緒   難波大社 生國魂神社略誌         
 生國魂神社(生玉さん) 旧官幣大社
御祭神  
 生島大神(いくしまのおおかみ)
 足島大神(たるしまのおおかみ)
 大物主大神(おおものぬしのおおかみ)(相殿神)
御神徳
 生成発展・五穀豊穣・健康長寿・縁むすび・社運隆昌・家内安全
生島・足島大神は国土・大地の守護神であり、大地に生を受けるものすべてを守護される広大無辺の御神徳があります。
大物主大神は世に「ダイコクさん」として知られ、人間生活万般を守護される神様です。
御由緒
 社伝によれば、神武天皇が九州より難波津にお着きになった際、現在の大阪城付近(のちの石山碕)に、生島大神・足島大神を祀られたのが当社の創祀と伝えられています。そののち、相殿神として大物主大神をお祀りされています。
 当社についての初見は、『日本書紀』孝徳天皇(七世紀中頃)に「生國魂社」と記されており、平安時代の『延喜式』には、「難波坐生國咲國魂(なにわにいますいくくにさきくにたま)神社」二座と記され、御祭神は特別に生島巫(いくしまのみかんなぎ)によって祀られるなど、国家の祭祀(八十島祭) の社として知られています。
 中世では当社に隣接して「石山本願寺」が建てられ、そして天正十一年(一五八三) に豊臣秀吉公が大阪城築城のため、社領を寄進し社殿を造営し、同十三年(一五八五)に現在の鎮座地に遷されたと伝えられています。
 そののちも豊臣・徳川と時代の変遷はありましたが、両家の保護のもとに神域は守られ、以来「難波大社(なにわのおおやしろ)」の尊称をもって広く朝野の信仰を集め、明治には官幣大社に列せられるなど、国土の守護神・大阪の総鎮守として人々に崇敬されています。
御社殿
 本殿は、「生國魂造(いくたまづくり)」と呼ばれる他に類をみない建築様式であり、本殿と幣殿は一つの流造りでふきおろし、正面の屋上に千鳥破風・すがり唐破風・さらに千鳥破風の三破風をすえたものになっています。
 社殿は明治四十五年の「南の大火」、昭和二十年の戦災による焼失、同二十五年の「ジェーン台風」により総檜素木造の御本殿が倒壊し、現在の社殿は昭和三十一年に鉄筋コンクリート造で建てられたものです。

大阪三大夏祭りいくたま夏祭(毎年七月十百・十二日)
 大阪三大夏祭りのトップを切って行なわれるのが「いくたま夏祭」である。大阪の夏祭りは「いくたま夏祭」に始まり、天神祭、そして住吉祭で締めくくると言われている。ことに「陸」の生玉、「川」の天神と並び称され、明治より昭和初期には一千名を越える「渡御列」で賑わったことが記録されている。その後、戦火などにより御鳳輦など数々の道具類を失ったが、往時の伝統が今に受け継がれ、夏の風物詩として多くの浪花っ子に親しまれている。
 
 境内社
皇大神宮・住吉神社・天満宮
◎「女性の守護神」鴫野(しぎの)神社(巳さん)
 淀君ゆかりの神社である。大阪ビジネスパーク(OBP) の辺りはかつて「弁天島」と呼ばれていた。その一画に弁天社「鴫野の弁天さん」が祀られてあり、弁天社はその昔、大阪城の淀君の崇敬が殊のほか篤く、後には弁天社の隣りに「淀姫社」として祀られるようになった。そして女性の守護神として心願成就、縁結びから悪縁切りまで霊験あらたかとの評判を呼び、毎月「巳の日」を縁日としてお参りする人が群れをなしたと伝えられている。俗に「巳さん」と呼ばれた由縁である。
その後、弁天島用地買収に伴ない大阪城に縁の深い当社に移され、鴫野神社として祀られている。
今日も「心願成就の絵馬」が奉納され、女性の篤い信仰が続いている。
◎「芸能上達の神」浄瑠璃神社
 近松門左衛門を始め文楽関係物故者をお祀りする。文楽関係者はもとより、広く日本舞踊・琴などお稽古ごとの上達の神さまとして信仰を集めている。
 困みに近松門左衛門の「曽根崎心中」や「生玉心中」は当社の境内が舞台である。
◎「勝運・方除の神」城方向(きたむき)八幡宮
 大阪城鬼門の守護神としてお祀りされていたことから、城方向(北向-きたむき)と称する。古来「八幡宮」は武神として崇敬厚く、当社では勝運・方除けの神さまとして信仰を集めている。
 この城方向八幡宮はもともと蓮池(現在の生玉公園の地)のあった一区画にお祀りされ、往古の御弓神事(一月十三日) や走馬神事(五月五日)には、大阪城中の諸士により射術・流鏑馬を執ったことで知られている。
◎「土木建築の神」家造祖(やづくりみおや)神社
「やづくりみおや」と読むが、その名のとおり家造りの祖神をお祀りする。土木建築業界の関係者を始め、各家庭の普請造作の神さまとして信仰を集めている。         
◎「金物・カマドの神」鞴(ふいご)神社
 日本中に鞴祭りは数あれど、鞴神社は当社のみ。鞴(ふいご)とは火熾しの道具のこと。製鉄・製鋼・機械工具などを商う金物業界の守護神として、また各家庭のカマドの神さまとして信仰を集めている。
 例祭(十一月八日)には刀剣鍛錬神事があり、刀匠による鍛錬の実践が行なわれる。

境内社には他に、「稲荷神社」・「源九郎稲荷神社」・「精鎮社」がお祀りされている。
 (神社パンフレット「難波大社生国魂神社略誌」より)  
参拝月日  08/18/2008

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境内入口の鳥居 拝殿