御由緒 |
この神社の創建は大同四年(八〇六年)宇佐八幡宮から勧請されたものとされています。ご祭神に応神天皇・神功皇后・田心姫命・湍津姫命・市杵島姫命がお祭りしてあり、皇運の隆昌と氏子・崇敬者の繁栄を守護されています。
この本殿は三間社流造りで、構造手法からして室町時代前期の建築様式とされています。現在の屋根は銅板葺ですが、これは昭和十二年の解体修理の際茅葺から改められたものです。向拝(こうはい)および外陣(げじん)、さらに外側の斗栱(ときょう)の間にそれぞれ蟇股(かえるまた)がありますが、この蟇股は市内の寺社の中でも最も古風なものとして有名です。
社殿内には市内最古(一三七三年)といわれている狛犬と製作は南北朝時代であるが彫法には鎌倉時代の張りと力がうかがえる木造随身倚像が安置されておりいずれも市の有形文化財にされています。
(平成祭データ、1部境内案内板に従い加筆修正)
平清水八幡宮 〔通称うじがみさま〕
鎮座地 〒753-0841 山口市大字吉田二二四四番地
祭神 (主祭神)応神天皇 神功皇后 田心姫命 湍津姫命 市杵島姫命
由緒沿革
社伝によると、本社の創建は平安時代の大同四年(809)、或は貞観元年(859)、宇佐八幡宮から勧請されたと伝えられている。境内に平清水という名水があり、常に水面が水平で、早霖(かんりん)にも水量に増減のないところから、社名にしたという。
本殿は、構造手法からして、室町時代前期の建物とされている。山口市安部家に伝わる鎌倉時代の建仁元年(1201)の古文書に、平清水八幡宮の朱押印を見ることができることから、当時において当社鎮座の確証となるものである。
明治十年(1877)村社に列する。
明治十八年(1885)、無類の古社殿のため、内務省から建物保存資金三〇〇円が下賜される。
明治四十年(1907)、特別保護建造物に指定される。
昭和十二年(1937)、国庫の助成により本殿の解体大修理を行い、屋根の茅葦を銅板葺に改修する。
昭和二十五年(1950)、本殿が国指定文化財となる。
(山口縣神社誌より)
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