越後國一の宮「式内社」彌彦神社(やひこ) HOME blog

鎮座地 〒959-0323 新潟県西蒲原郡弥彦村大字弥彦2887-2 旧越後国 蒲原郡  
電話  0256-94-2001
旧社格等  国幣中社(現別表神社)
越後國一宮
式内社 越後國蒲原郡 伊夜比古神社 名神大
御祭神  ・天香山命
御由緒  越後一宮 名神大社 彌彦神社 
  祭神 天香山命(亦の御名 高倉下命 手繰彦命)
 御祭神は天照大御神の御曾孫で天孫御降臨に供奉して降り紀州熊野に住み神武天皇御東迁の時霊剣を奉りて大功をたて、後北辺鎮護国土開発の勅命を奉じて越路に降られ、住民を導き、農耕漁業を始め諸産業を教え、地方文化産業の基を開かれた大祖神である。
 されば夙く衆人その徳を仰いでこの地に社を創建し崇敬の誠を捧げた古社であり、遠く万葉集には彌彦の神をたゝえ、平安期の初め神験の顕著により名神の列に加わり神階を授けられ、延喜式に名神大社と記す、鎌倉幕府三千貫の社領を寄せ、上杉謙信神助を祈り、徳川氏また五百石の朱印地を奉る。
 明治四年国幣中社に列し、皇室を始め衆庶の崇敬極めて篤く明治十一年明治天皇が、昭和四十七年には天皇・皇后両陛下又昭和五十六年皇太子・同妃両殿下が御参拝になる。
 昭和二十二年宗教法人となり神社本庁に属する。
 (社頭由緒掲示板より)

越後一宮 彌彦神社
 広々とした越後平野の中央に聳えたつ弥彦山の麓に鎮まります彌彦神社は、古くから“おやひこさま”の敬称で広く親しまれています。
 境内はうっ蒼たる樹林に覆われ、亭々たる老杉、古欅は見るからに神々しく最も古い歌集の万葉集にも
  いやひこおのれ神さび青雲の棚引く日すらこさめそぼふる
と歌われております昔ながらの神奈備の森です。
 緑に映える朱色の一の鳥居を入るとすぐに弥彦山からの清流・御手洗川を渡りますが、その上方に御神橋・玉ノ橋が架かっており、いっそう荘厳な雰囲気を醸し出しております。石畳の参道右側には神苑があり、巨木に交じって里桜も多く、春には可憐な花を咲かせ、参拝者の眼を楽しませてくれます。
 その神苑には鹿苑があり、10数頭の鹿がむれ遊んでおります。この鹿は古来神鹿と称せられて同じく万葉集に
  いやひこ神の麓に今日らもか 鹿の伏すらむ皮服(かはごろも)着て角つきながら
と詠まれています。参詣者は今なお遠い万葉集の古をしのぶことができます。
御祭神
 御祭神は天照大御神の御曾孫(ひまご)にあたる天香山命(アメノカゴヤマノミコト)です。
高天原より神々が天降り賜いし折にご一緒に降り、紀州熊野に住み、神武天皇のご東征の時、韴霊(フツノミタマ)の剣を奉って大功を立てられました。
 神武天皇が国家統一を終え、大和の橿原の宮でご即位になられた4年後に今度は越後地方の開拓経営の詔を受け、日本海の荒海を舟で渡られ、はるばる越の国の野積浜にご上陸になられました。そこで早速、漁民に海水を焚いて塩を作ることや網、釣針を用いて魚を獲る術を教えられた。さらに弥彦に宮居を定められてから蛮族を平定され、住民に稲作や酒造の術をご指導になられました。
 また、6代の御子孫も協力、継承して、越後地方の産業文化の基礎を造られました。つまり越後開拓・文化産業の始祖神です。
 当神社は越後開拓の神と仰ぎ、この地に奉祀したのがはじまりで、その年代は詳かではありませんが、万葉集から推定して、今から1,300年以前であることが明らかです。社記によれば和銅4年(711)の詔により神域を拡げ、社殿を造営したとあり、この時すでに神社が創建されております。
御社殿
 現在の御社殿は明治45年に門前町から出た火の延焼に遭って炎上したため、大正5年に造営されたものです。
 本殿は三間社流造拝付、回縁高欄、脇障子を具え、銅板葺き。幣殿も三間社流造、大床昇階擬宝珠高欄を付し、銅板葺きです。祝詞舎は20坪両流箱棟造りで、それにつづく拝殿(50坪)は入母屋造、向拝、裳階付き銅板葺きです。
摂社・末社
 越後の開発は御祭神の御子孫神が継承なされ、産業文化の基礎が築かれました。祀神・塾穂屋姫命(ウマシホヤヒメノミコト)をはじめ6代の神々を祀る摂末社が境内・境外の各所に御鎮座されています。
 末社十柱神社は室町時代の手法を伝える元禄年間の萱葺きの建物で、昭和25年重要文化財に指定されました。
御神木
 旧本殿跡のそば(第二鳥居付近)に石柵を囲らした椎の大木がこんもりと茂っております。これが御神木です。
社記によれば御祭神が携えられた椎の杖を地中に挿され、この地が自分の住むべき土地ならば繁茂せよ、と仰せられたところ、芽を出し根をはり、たちまち大木になったと伝えられています。
境内並びに施設
 境内はおよそ13ヘクタール(約4万坪)で、樹令4~500年以上の老杉欅に囲まれ、御本殿の背後は標高638mの霊峰・弥彦山で、その境内などの林はおよそ200ヘクタール(約60万坪)です。
 境内には舞殿、斎館、絵馬殿、参集殿、鼓楼、宝物殿、社務所などが建てられております。境内に万葉の昔を偲ぶ鹿苑があって10数頭の神鹿が遊び、さらに鶏舎には県内愛鶏家の協力を得て、わが国在来の10数種の鶏を飼育しています。いずれも天然記念物に指定されています。
 また、外苑の弥彦公園は、13ヘクタール(約4万坪)の名園で知られております。
日本一の大鳥居
 弥彦山の御神廟を中央に仰ぐ道に昭和57年に建立したものです。
高さ30.16m、柱間20.0m、笠木38.5m。社号額畳12枚敷(3.5×5.5m)。耐候性特殊鋼製です。
 (神社パンフレット「おやひこさま」より)
参拝月日  05/18/2010

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一の鳥居 拝殿