御由緒 |
三室 氷川女體神社 さいたま市緑区宮本鎮座
当社は崇神天皇の御代に、出雲杵築の大社を勧請した古社で、武蔵国一宮として見沼のほとりに鎮座している。
主祭神は奇稲田姫命で、大己貴命と三穂津姫命を配祀している。当社の御手洗瀬である見沼を囲み大宮氷川神社(男体社)、大宮中川の中山神社(簸王子社)とともに三社深い関係にあり「三室」を伝えてきた。
古代、女神を祀ることや社殿が東方に向いているなど、その創立の古さと由緒を偲ばせている。中世以来、武門の崇敬を集めており、これらにゆかりある宝物も多い。徳川家康からは社領五十石を寄進あれ、また徳川家綱によって現存する社殿も建てられた。
古来からの御船遊神事は見沼干拓後、磐船祭として行なわれ、その遺跡が現存している。また、暖地性植物が繁茂する社叢は、天然記念物であり、ふるさとの森にも指定されている。
(境内案内板より)
浦和市指定天然記念物
氷川女体神社社叢 昭和四十年七月一日指定
氷川女体神社は武蔵国有数の古社で、大宮氷川神社とともに武蔵国一宮を称していました。かつての見沼に突き出た小舌状台地に位置しており、見沼とは非常に関係の深い神社でした。
社叢は、クスノキ、タブノキ、シラカシ、モチノキ、サカキ、ヒサカキ、ネズミモチ、シロダモ、チョウジカズラ、ビナンカズ
ラなどの自然林の常緑広葉樹を中心に構成されています。
下草にもキチジョウソウなどの暖地性のものが見られ、境内は暖地性植物の群生地といえます。また、スギも樹齢三百年を越える大木が見られます。
なお、この社叢は、県の「ふるさとの森」にも指定されています。
平成四年三月 浦和市教育委員会 氷川女体神社
(社頭案内板より)
「社殿修理奉賛事業について」お願い。
現在の氷川女體神杜社殿は、権現造りで現存する棟札には「武蔵国一宮簸河女躰大明神社、征夷大将軍源朝臣家綱公御再輿阿部朝臣忠秋 奉 寛文七丁未六月十二日御遷座(一六六七年)とあり、その後徳川吉宗公の代にあの有名な大岡越前守忠相が町奉行から寺社奉行に昇格すると、ただちに当社々殿を修復した」と歴史的事実を残しております。
現状は当時のままで年代を経るとあちこちに修復の必要が生じ、特に近年雨漏りに耐えられない状態にあります。
ここに市指定有形文化財として見沼の貴重な文化財を後世に残すようその修復についてご奉賛をお願いいたします。
記
ご奉賛金 一口 一万円以上
氷川女體神社奉賛会
(拝殿前掲示板より) |