「式内社」出雲大社(いずもおおやしろ) HOME blog

鎮座地 〒699-0701 島根県出雲市大社町杵築東195 旧出雲国 神門郡  
電話  0853-53-3100
旧社格等   官幣大社 (現別表神社)
   出雲國一の宮
   式内社 出雲國出雲郡 杵築神社(名神大)   
御祭神  ・大國主大神
  (配祀)
  ・天之御中主神 ・高皇産靈神 ・神皇産靈神 ・宇麻志阿斯訶備比古遲神 ・天之常立神 ・和加布都努志命
御由緒   出雲大社
 出雲大社の由緒

 八雲立つ出雲の国が神の国、神話の国として知られておりますのは神代の神々をまつる古い神社が今日も到る処にあるからであります。
そして、その中心が「だいこくさま」をおまつりした出雲大社であります。だいこくさまは「天の下造らしし大神」とも申しますように、私達の遠い遠い親達と喜びも悲しみも共にせられて、国土を開拓され、国造り、村造りに御苦心になり、農耕・漁業をすすめて人々の生活の基礎を固めて下され、殖産の法をお教えになりましたし、医薬の道をお始めになって、人々の病苦をお救いになる等、慈愛ある御心を寄せて下さったのであります。

 だいこくさまは救いの親神さまであると共にすべてのものが自然の姿にあるように護って下さる親神であります。
また、だいこくさまといえば出雲の神さま、出雲の神さまといえば縁結びの神さまと申しますが、この縁結びということは、単に男女の仲を結ぶことだけでなく、人間が立派に成長するように、社会が明るく楽しいものであるようにすべてのものが幸福であるようにと、お互いの発展のためのつながりが結ばれることであります。だいこくさまが福の神と慕われ、すべての人々から広く深く信仰をおうけになっているのも、この「むすび」の御神徳、即ちいいかえますと、我々に愛情を限りなく注いで下さる神さまであるからであります。
 だいこくさまは私達の家庭の親が、子供の幸福を願って教導保護するように、人間の幸福の「縁を結んで下さる」親神さまであります。

このような御神徳をおもちになっている「だいこくさま」には多くの御別名があります。大国主神と申しあげる外に、大己貴神・大物主神・大地主神・大穴持神・八千矛神・葦原醜男神・大国魂神・顕国魂神・奇甕魂神・広矛魂神・所造天下大神・三穂津彦神・伊和大神・幽冥事知食大神等と申し上げます。
 これらの御神名にはそれぞれの御神徳があるわけで、大国主神の御神徳が如何に広く深いものであるかがわかり、福の神として、日本の永い歴史にあって変わらない信仰をおうけになっていることが知られるのであります。
 
 大国主神は多くの御別名がありますように、人々のために数限りない「むすび」の御霊力をおそそぎになって、住みよい日本の国土を築いて下さいました。豊葦原の瑞穂国と呼ばれるような、あらゆるものが豊かに成長する国を造り上げて下さったのです。この国造りの大業が完成すると、日本民族の大親である天照大神に、その豊葦原の瑞穂国をおかえしになって隠退されました。そこで天照大神は国造りの大業をおよろこびになり、その誠に感謝なさって、これから後は、この国の政治のことは私の子孫があたることとし、あなたは人々のために「むすび」の霊力を与えて幸福に導いて下さい。
 
 また、あなたのお住まいは天日隅宮と云って、私の住居とおなじ様式にして、柱は高く太い木を用い、板は厚く広くして建築しましょう。そうして、私の第二子の天穂日命をして仕へさせて末長くおまもりさせます。(日本書紀)と、申されました。そこで天照大神の御命令で諸神がおあつまりになって、宇迦山の麓に壮大なる宮殿を造営され、ここに大国主神は永久にお鎮まりになって、人々の幸福のために愛情をそそいで下さることになり、今に至るまで厚い信仰をおうけになっています。そうして天穂日命の子孫は代々一系に大国主神のおまつりを司っています。

 この天日隅宮の外に出雲大神宮・巌神之宮・杵築大社・杵築宮・石くま之曽宮と称へられていますが、今は出雲大社と申します。
 本殿は大国主神の御事蹟に対して建てられた宮であり、御神徳にふさわしい比類のない日本一の大規模な木造建築であったと古事記・日本書紀という日本最古の書物にしるされています。九五〇年頃(平安時代)に出来た口遊という本によりますと、高さは東大寺の大仏殿十五丈をこえる一六丈にも達した日本最大の建物であったようであります。一二〇〇年頃(鎌倉時代)になってからは規模を小さくし、現在の本殿は高さ八丈六間四面で、一七四四年(延享元年、江戸時代)再建されたのであります。各神社の本殿中、最古の甚だ特異な様式であり「大社造」と呼ばれています。本殿の白木造りで簡素な直線的気高い姿は、今日でも壮観で圧倒的に印象を与えています。今よりも更に高大であった鎌倉時代以前の偉容は想像をこえたものであったでしょう。「雲にわけ入る千木」とか「この世のこととも覚えず」と当時の参拝者は驚異の眼をみはっています。
以上
(注)文中のmikaは、「 」
   文中のkumaは、「 」
  (平成祭りデータ)
参拝月日  10/19/2008

写真をクリックしてくださいフォトアルバムに移動します。
二の鳥居 拝殿